キルギスタン(キルギス共和国)の鍼灸師 1
2004年11月〜2005年11月の1年間、中央アジアの国の一つキルギスタンにJICA(国際協力機構)からシニア海外ボランティアとして派遣されました。
私の配属先はキルギス国立医学アカデミー伝統医学科で、そこで学生に日本式の按摩や鍼灸を教えていました。
そこには現地人の先生も3人おられ、学校で教えつつ診療もされていました。3人のうちの一人グーリャさんが、主に私の任務の手助けをしてくれました。助手と言うのではなく、同僚として、右も左も分からなかった私を1年間公私共々助けてくれました。

同僚だった3人。左からグーリャさん、私、リューダさん、主任のブラッジミルさん
日本人に似ている人が多いです。
キルギスタンでは日本と鍼灸師養成制度が異なります。日本の医学大学の内科や外科と同じ様に伝統医学科があり、そこで鍼灸マッサージの勉強をします。最初の6年は医師の基礎を、その後2年は専門課程です。だからグーリャさんは医師で専門が鍼灸マッサージなのです。薬を処方したり、検査をしたり注射を打つ事もできます。
グーリャさんは当アカデミーで講師をして学生に教えるかたわら、別室の診療室で治療を行っています。キルギスでは、どんな病気でも鍼灸治療を行います。日本ではまず行わない心臓疾患でも鍼灸治療をします。
これはこの国ではあまり医学水準が高くないことと、鍼灸師は医師であることなどからくるものと思います。日本においても昔は結核や狂犬病など、今では治療しないような病気でも鍼灸治療をしていたようです。
グーリャさんの治療は、まずオイルマッサージをします。疾患や症状によって身体の一部のこともあり、全身に行う事もあります。その後針治療を行います。こちらではお灸はしません。私が日本から持っていったもぐさを興味深げに見ていました。
針治療は中国で教わったそうです。中国には針灸研修制度があり、色々な国から交通費生活費小遣い付で研修生を集め、3ヶ月間の中国式針灸治療の研修を定期的に行っています。同僚のリューダさんも2回研修に行っています。
中国で教わった針治療ですが、針は針管がある韓国のものを使っています。キルギスにはリューダさん、ブラッジミルさんの様に韓国系の人が多く、針も手に入りやすいのです。取穴は教科書通りで、経穴を面としてでは無く、点として捉えています。
 
グーリャさんの針治療中 私に頭部マッサージを見せてくれる
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